製品化発表時から大変な話題となったtomixの201系体質改善車ウグイス。
実車の引退が近いことも相まってか、恐ろしいスピードで市場から消え去りました。
当方も当然購入したので、今回も例によって簡単にレビューのような何かを書いてみます。
・プロトタイプ
メーカーからのアナウンスの通り量産車の後期形。床下機器が中央線、京葉線の流用なので、必然的に該当車は今まで通り(チョッパ制御がCH1Bに変更された昭和57年度本予算分(モハ-158〜,クハ-69〜)から、軽装車に設計変更される前の昭和58年度第1次債務負担分まで(〜モハ-263,〜クハ-134))になります。
奈良区の201系であればND605~ND610、ND617~ND622(Tc車番:77,78,91,119,122,125,92,93,120,121,123,124)が該当します。
説明書の写真のND614(139)やポップの写真のND611(135)はどちらも軽装車なので製品で再現するには加工が必要…ほかの編成の写真なかったのかな?
・車体
体質改善工事を受けて印象が大きく変化した車体が忠実に再現されています。
窓枠は車体側にモールド。
窓ガラスもうっすらグリーンがかっており、実車のイメージに近いです。
特徴的な奥まったヘッドライトがきっちりと再現されているのがもう最高です。
ライトリムの銀塗装もライトの存在感アップに一役買っています👀
アンテナ台座も中央線や京葉線と異なり断面がコの字形状のパーツが取り付けられています。
また、ライトケースには運客仕切りの機器類がモールドされています。中央線や京葉線と共通のモールドなので実車とは異なりますが、雰囲気としては十分といえるでしょう。
妻面もしっかりとガラスが入っています。貫通扉は例によって幌と一体のパーツ。塗分けしようと思うとマスキングが大変なので扉と幌のパーツは分けてほしいなって個人的には思ったりします。
・床下機器
現行の実車の床下機器は全車黒だったり編成の半分が黒だったり一部機器だけグレーだったりとさまざまなパターンがありますが、今回の製品は黒床下。上述の通り基本的には既存の中央線や京葉線で使われていたものと同じ床下機器となっています。
唯一異なる点として、メーカーからもアナウンスがあった通り先頭車にATSの機器箱が再現されています。
実車のモハ201の減流界磁分路抵抗器とモハ200の補助抵抗器はカバーが西日本オリジナルのモノに交換されていますが、さすがにその点は再現されていません。ちょっと残念。
参考:実車の減流界磁分路抵抗器と補助抵抗器
スカートは強化型が再現されています。配管なども再現されており、精密感たっぷり。
・屋根上
実車はAU75からWAU709にクーラーが交換されています。新規で再現されたWAU709の造形はもちろんのこと、AU75の撤去跡もしっかり再現されています。
・付属インレタ
車番(ND605(77),ND606(78),ND607(91),ND618(93),ND608(119),ND619(120),ND621(123),ND622(124))
前面車番表記
ATS表記
弱冷房車表示
乗務員扉手掛け
が収録されています。
・付属パーツ
クハ201用のジャンパ栓パーツと前面行き先パーツが収録されています。
前面行先は
LED式
Q 快速 JR難波、Q 柏原、Q 王寺、Q 奈良、F おおさか東線 新大阪、F おおさか東線 久宝寺
幕式
大和路線 JR難波、柏原、王寺、奈良、おおさか東線 放出、おおさか東線 久宝寺
の12種が収録されています。
実車のイメージをバッチリとらえており、かっこよすぎてずっと眺めていられます。ありがとうtomix。
加工するのが本当に楽しみ。
環状線などへのバリエーション展開にも期待。
最後に宣伝
当方が製作した201系体質改善車ウグイスに関する本がboothで販売中です。床下機器類の写真やロットによる各部の違いなど、模型工作の資料としても有用なものになっていると思います。ぜひお求めください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。